「ついに、ここまで来たんだ。」やり遂げた充足感でいっぱい。
まだ真っ暗な闇の中、、朝4時前に目覚まし時計の音で目を覚ます。
ふたりとも、、目は開いたものの、、まだまだ起き上がれない。。
寒い、、寝袋から出たくない、、眠い。。。。
どうにか「起きなきゃねー」と話をし合って、2度寝をふせいで、、、
ついに観念して、、寝袋の中で身体を起こして、、テントを脱出。
足の指が痛いみわちゃんが先に出発。
私は、上でホットココアを飲むためのガスストーブ、やかん、
水などなどを荷物に詰め込んで、少し遅れて出発。
まだまだ外は真っ暗。。
トレイルを見つけるのにも一苦労。。
どうにか、、必死にトレイルのサインらしきものを見つけながら、
寒さ対策のための寝袋やマット、ホットココアセットが入ったバックパックを持って歩いていく。
このトレイルが結構きつくて、、真っ暗な中、、
大きな石を一個ずつのぼっていくと、、、
寒さが祟ったのか、、ひざがどんどん痛くなっていく。。
ちゃんとストレッチしてから行くべきだった。。。
起きてすぐ、凍えるような寒さの中だったから、、
これまでの疲れもあいまって、ひざの痛みがどんどんひどくなっていく。。
こうなってくると、、いつもよりも数段軽いバックパックも、、
どんどん膝に負担をかけていく。。。
とはいえ、、どうにか1時間くらいでMiradorに到着。
山の谷間からは少しずつ真っ赤な太陽の光が。。
そして、、まだ薄暗い空の中、、山々がうっすらと見えている。
Torres del Paine。
Torresはスペイン語で『塔群』、Paineはインディヘナの言葉で『青い』という意味。
その名の通り、『塔』のように高くそびえる山々が、
姿を現しはじめた太陽の光をあびて、、少しずつ赤みを帯びていく。。
太陽がどんどん昇っていくにつれて、、
空がどんどん赤く染まっていく中、、
Trres del Paineも、その光を浴びて、、赤く輝きだす。
周りの山々や空も、その色をどんどん変えていき、、
薄い青に赤味がかかっていく、、その眺めに言葉を失う。。
持ってきたマットを引いて、、寝袋に包まってもなお、、
冷たい空気が身体を冷やしていっても、、
その景色の素晴らしさに、、しばらく呆然。。
素晴らしいその景色に魅入ったまま動けない。
一瞬だって目を離したくない。。
それくらい素晴らしい景色。
更に太陽が昇っていくと、、少しずつその色は変わって、、
黄金色に輝いていく。。
みの虫のように寝袋に入ったまま、、
その山々の美しい表情を目に焼き付ける。
これを見るために、、私はここまで来たんだ。
こんな瞬間があるから、、旅は素晴らしい。
なんてしあわせなんだろう。。
すっかり感動にひたって、、
あったかいココアを飲んだら、、
すっかり明るくなって、いつもの表情に戻ったTorres del Paineに別れを告げて、
来た道をゆっくりと戻っていく。
この帰り道、、本当に辛かった。。。
登りで完全にひざを痛めてしまったらしく、、、
一歩一歩足を進めるたびに、、ものすごい痛みがひざに走る。。
涙が出るくらいの鋭い痛みに、、
必死に耐えながら、、どうにか足を進めていく。
痛くて痛くて、、半べそかきながら、、景色に励まされ、、
のぼりと同じくらいか、、それ以上の時間をかけて、、
どうにかキャンプサイトまで戻って、、
朝ごはんを食べたら、テントをたたんで、帰路へ。
14時にバスが出るHosteria Las Torresへ向かう。
これがまたほとんど下り。。
下りは、、本当に膝が痛い。。。
けど、、立ち止まったら、、更に辛くなるので、、
とにかくゆっくりと一歩一歩、、痛みに耐えながら、、降りていく。
ついに、、この山々ともお別れのときがやってきてしまった。。。
そして、、感動のゴール!
痛みに耐えて、たどり着いたから、、感動もひとしお。
あとからやってくるみわちゃんとゴールを祝って、
ご褒美に、Hosteriaで奮発して高いビールを一杯。
帰りのバスでぐっすりと眠りこけて、、
あっという間にプエルト・ナターレスの街に到着。。
荷物を預けているホステルに戻るも、、予約していたのに、、
今日は部屋がないというので、、別の宿を探して移動。
最後の力を振り絞って、、荷物を移動させたら、、
山の間、、ずっと楽しみにしていたレストランへ!
Lomo a la Pimienta(ステーキの黒こしょうソース)とビール。
宿に戻って、、同室のスーパー元気なブラジル人のおばさんと話をして、、
倒れこむようにベッドに入って熟睡。。。
本当に最高の6日間。
一緒にがんばったみわちゃんに、途中出会った素敵な人たちに、
素晴らしい景色をみせてくれたパタゴニアの大自然に、
本当に本当に感謝です。
Gracias por Todo!