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~旅たび、世界へ!~

まさかの超本格トレッキング!遭難寸前!?

Laguna69という美しい湖を見に行くはずだったのに。。。
気がつけば、いくつもの山を越えての大トレッキングに・・・。

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朝5時に起きて、準備をしてLaguna69へ。

 

 

 


コレクティーボ乗り場まで歩いていって、まずはYungayという町へ。
1時間半くらいの窮屈なバスの旅を終えて、いざ、降りようとしたら、
渡した20ソル札が破れていて使えないという。。
そういわれても、これしか持ってない!と言い張ると、、
それ以外に持っていた小銭の2.1ソルだけくれれば良いと言う。
使えないって、、でも、お金はお金でしょ??
銀行で変えることもできるだろうに、、そんなに嫌がらなくても。。。
と、、不思議に思いつつ、、その『ババ』のようなお札を財布にしまって、
次の目的地に向かうコレクティーボを探す。

Cebollapampaというところへ向かうコレクティーボに乗り、
悪路の中、山をどんどん登っていく。
席で飛び跳ねながら、すごい景色を眺め、耐えること1時間。
国立公園の入り口に到着。ここで入園料5ソルを払い、またバスへ。

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こんな悪路なのに、、車の上に乗っちゃってる人とかいるし・・・。

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途中、Laguna Llanganucoという美しい湖を通り過ぎて、

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今日のトレッキングのスタート地点となるCebollapampaに到着。
公園に入っていくと、、それだけでもう素晴らしすぎる景色!

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今日のトレッキングは、ツアーに参加するんじゃなくて、一人で挑戦。
宿の人に書いてもらった手書きの地図を頼りに、Laguna69という変わった名前の湖にいくというもの。
簡単簡単!と言っていた宿の観光案内役コキの言葉をすっかり信じて、
うきうき、わくわく、その素晴らしい景色をみながら、足を進めていく。
目印の小さい家も見つけて、順調に進んでいくものの、、

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このあと、、ジグザグに入っていく道を間違えてしまう。。
多分、本来の道よりもかなり先に、小さい道に入ってしまい、、
獣道を木の枝や草を掻き分けながら、ずんずん登っていく。。
「あれ?これ違うかな?」なんて思ったときは、もう遅く・・・、
引き返すにも来た道がわからないくらいに・・・。
というか、、道もなかったし・・・。
とりあえず、上まで登って様子をみようと、、
かなり急な斜面を枝や草に洋服をひっかけながら、、
いきなりものすごい本格トレッキングが始まった。。

歩けども歩けども、道らしき道はなく、、
かろうじて見つけられるのは、牛のフン。。
でも、その牛のフンくらいしか頼るものがないので、、
それを目印に、、でも踏んで転んだりしないように、、
ただひたすら、上を向いて、前を向いて登っていく。

山を越えた!と思っても、道らしき道は見つからず、、
出会うのは、お食事中の牛ばかり。。
人っ子一人いない険しい山の中、、完全に道を失った私。。
牛に、「こっち?」とか聞いてみるものの、、
奇妙な生き物を見つけておびえるばかりの牛たち。。。

私、、ここで遭難するのかも・・・。
非常用の保温シートは持ってきたけど、食糧も水も最低限しか持ってない。。

そんな考えが頭をよぎりながらも、、Laguna69に行くという目的もあきらめられない。
コキの話だと、行きに3時間、帰りに2時間半。
夕方4時にはスタート地点に戻らないと、帰りのバスがない、、という。
今のペースで歩き続けるとしても、タイムリミットは1時。
それまでにLaguna69にたどり着けなかったら、
戻ることを考えなければならない。。

広大な山々に囲まれて、人の気配は微塵も感じられない。
とにかく、足を進めないと、、、と、自分に言い聞かせながら、
道なき道、牛の足跡を頼りに、、山を登っていく。
どうにか登りきった!と思うと、、また次の山が顔を出す。
一旦、山を下って、また違う山を登る。。

川の流れや景色を頭に入れながら、Laguna69があるであろう方向へ向かって、
あきらかに遠回り、、とわかりつつ、、足を進めていく。
既に標高4,000mくらいであろうこのトレッキング。。
登りになると、、ひたすら息が切れる。。
下りは呼吸が落ち着くものの、、常にガケを滑り落ちる危険と隣り合わせ。

木の枝を掻き分けながら、腰をかがめてくぐりながら、
草で手を切りながら、、、どうにか足場を見つけて前へ進んでいく。

そして、、小さな湖を発見!
もちろんLaguna69ではないけど、、でも、その美しさに見とれ、、
なんだか、、少しだけ元気を取り戻す。

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途中、途中で、短い休憩を挟みつつ、、
それでもタイムリミットまではあきらめることなく、足を進める。
こんなに孤独で、心細くて、しんどくて、、辛いのに、、、
景色は本当にきれいで、私を勇気付けてくれる。

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大自然の素晴らしさ、、偉大さを嫌というほど痛感させられる。

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そして、、ついに、、タイムリミットの1時。。
Laguna69にはたどり着けなかったけれど、、
とにかくこうなったら、今度はちゃんと戻ることを考えなければならない。
もちろん、、来た道はよくわからない。
けど、、かなり上まで登ってきたので、、下までの景色を見下ろすことができる。

山々や川や滝を目印に、目星をつけながら、
降りることができそうな場所を見つけては、、必死に山を下っていく。

途中、山と山の間には、川が流れていて、、道が寸断されてしまう。。
そんな川をどうにか自然の飛び石を使って、
疲れでガクガクする足に鞭打って、、どうにか飛びわたる。

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本当にものすごい大冒険になってしまった。。
下手したら、本当に遭難。
休憩も長くとると、、余計にしんどくなるので、
少しずつでも、ゆっくりでも足を進めていく。
そうやって、山を登ったり、下ったり、を繰り返し、、
草に足をとられて、転んでも、、
ここで起き上がらなかったら、、帰れない。。
そう自分に言い聞かせて、起き上がり、
常備している絆創膏をあてがったら、また歩き出す。

そうやって、必死に歩き続けること2時間。
ついに、最後に目印としていた小さな家をはるか下に見ることができた。
そこを目指して、下ろうとするも、、そこはガケ。。
本気で心が折れてめげそうになるのをぐっとこらえて、、
冷静に降りられそうな場所を探して、遠回りをしながらも、下っていく。

圧倒させられる大自然の景色を目の前に、、
「ちゃんと戻らなきゃ!」と自分を励まし、、

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歩き続けて疲れきった足をどうにか前へ進めて、
ついに、、下まで降りきることができた。

この高地のなか、6時間も歩き続けた私の足は限界寸前。
それでも、、最後の力を振り絞って、なだらかな道を、
来たときとは随分違う気持ちで歩いていく。

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目的のLaguna69にいけなかったのは、悔しいけど、、
でも、、やり遂げた充実感でいっぱい。
山を、川を、自然をそのままに感じることができて、
トレッキングの難しさも楽しさも、少しわかった気がする。

今日ばっかりは、自分のがんばりに誇らしい気分。
とはいえ、、もちろん、、道を迷ったりしないように、、
もっともっと注意しないと、、と反省。。

そんなことを考えながら、、、最後まで景色を楽しみながら、、
ゆっくりゆっくり歩いて、コレクティーボが通る道まで歩いていく。

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最後に、近くの大きな湖を眺めることができたりして、、

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3時半ごろには、コレクティーボが来るはずの場所に戻っていた。

が、、待てども待てどもコレクティーボは来ない。。
途中、プライベートバスで他のお客さんを迎えに来たおじさんが、
外じゃ寒いだろうから、、と言って、私をバスの中で待たせてくれた。
このバスに乗ってきたのは、中国人の男の子3人とアメリカ人の男の子1人。
1人だけバスで待っている中国人の子に話を聞くと、、
どうも他の3人もLaguna69に行こうとして道に迷ってしまい、
予定の時間になってもかえってこないのだという。
やっぱり、、結構みんな迷うんだ、、、、と、、自分だけじゃなくて、よかった、、なんて安心しつつ、、
ドライバーのおじちゃんとその中国人の子と一緒に、
その子たちの帰りと、コレクティーボを待つ。。

最後のコレクティーボが来るという4時をとっくに過ぎて、
5時になってもまだコレクティーボが来る気配はない。。
どうも、、3時すぎに行ってしまったコレクティーボが最後だったらしい。。

5時を少し過ぎたころ、残りの子達が無事帰ってきて、
その大きなバスに席があるというので、乗せてもらい、、
来たときよりも快適な大きなバスでワラスまで直行することに。
本当によかった。。
ついてるんだか、、ついてないんだか。。。

みんなで帰りの分の金額を割って、
コレクティーボを使うより安い13ソルを払って、
ありがとう!ありがとう!といって、バスを降りる。

標高の高さと寒さがこたえて、、
吐き気がするほど、激しい頭痛がするのをこらえながら、、
どうにか宿まで帰り着いて、、シャワーを浴びて、、生き返る。。

同室のアメリカ人レジーナに今日の大冒険を話したりしながら、、
長い長い一日の終わり。。

本当に辛かったし、しんどかった、、けど、、
とってもエキサイティングで楽しかった、素晴らしい一日。

いくつになっても、、こういう冒険って、、いいな。。
なんだか、、子供のころ、、何もかもがチャレンジだった日々。
今は、もうかなりたくましくなって、、忘れかけてた気持ち。
そういうワクワクとかドキドキとかを思い出せた気がして、
小学生みたいに興奮したまま眠りにつきました。

もちろん、終わりよければすべてよし、、というわけじゃなくて、、
ますます注意して行動しなきゃ、という教訓も得ました。

にしても、、すごかった。。この一日。